生活習慣

なぜ猫背で頭がぼーっとするのか——姿勢が変える脳への酸素供給と3つの改善習慣

デスクで猫背になってノートパソコンを見ている人の横向きイラスト。記事タイトル「猫背が奪う脳への酸素 姿勢と呼吸で脳を整える」

デスクワークの途中、ふと気づくと頭がぼんやりして集中力が続かない——そんな経験はありませんか。

実はその原因、単なる疲れではなく「猫背による呼吸の浅さ」かもしれません。胸を開いて呼吸を深くすると、脳へ届く酸素の量が変わり、頭のぼんやり対策につながります。

ここでは、猫背と呼吸と脳の関係を整理したうえで、今日から1分でできる習慣を3つ紹介します。

この記事でわかること

  • 猫背が呼吸を浅くしてしまう仕組み
  • 呼吸の浅さが脳の働きに影響する理由
  • 今日からできる3つの姿勢リセット習慣

猫背が引き起こす「呼吸の浅さ」という見えない問題

猫背の姿勢は、呼吸を浅くします。背中が丸まると胸郭が前に潰れ、肺がふくらむスペースそのものが狭くなるからです。

猫背の姿勢と胸を開いた姿勢を左右に並べた比較図。猫背では胸がつぶれて浅く速い呼吸になり取り込む空気が減るのに対し、胸を開くと肋骨がよく動き深くゆっくり吸えて酸素が届きやすいことを示している
猫背では胸郭が潰れ、1回の呼吸で入る空気の量が減りやすくなります。

人は1日に約2万回、1分あたりでは12〜20回ほど呼吸をしていると言われます。猫背では肋骨や横隔膜の動きが制限され、1回の呼吸で取り込める空気の量(一回換気量)が減ることが知られています。

1回あたりの差はごくわずかでも、それが1日2万回積み重なると差は小さくありません。デスクワーク中に「頭がぼんやりする」「集中力が続かない」と感じるとき、疲労だけでなく、この呼吸の浅さが関係している可能性があるのです。

呼吸が浅くなると脳の酸素供給はどう変わるのか

浅い呼吸の影響をいちばん受けやすいのは、実は脳です。脳は体重のわずか2%程度の重さしかないのに、体全体が消費する酸素の約20%を使うと言われるほど、酸素を必要とする臓器だからです。

体重60kgの人なら、脳の重さは1.2kg前後。その小さな器官が、全身の酸素の5分の1を使い続けている計算になります。だからこそ、呼吸が浅くなって血液中の酸素がわずかに減るだけでも、真っ先に「頭のぼんやり」として表れやすいのです。

姿勢の崩れは、筋肉のコリだけでなく「呼吸」と「血流」という2つの経路から脳の働きに関わります。血流の側面についてはスマホ首が招く5つの不調——1日3分の姿勢リセット習慣で脳と体を整えるでくわしく紹介しています。

デスクワーク中の「あご突き出し姿勢」にも要注意

猫背とセットで見落とされがちなのが「あご突き出し姿勢」です。画面をのぞき込むとき、ついあごが前に出ていませんか。

頭の重さは成人でおよそ4〜6kg、ボウリングの球ほどあります。それが前に出るほど首の後ろの筋肉は強く引っぱられ、首まわりの緊張が続きやすくなります。

この姿勢が長く続くと胸も閉じて呼吸が浅くなり、猫背と合わさって脳への酸素供給がさらに滞りやすくなります。スマホを見る時間が長い方はスマホ首が招く5つの不調もあわせてご覧ください。

1時間に1回、あごを軽く引いて胸を開くだけでも、呼吸のしやすさが変わることを実感できるはずです。

今日からできる3つの姿勢リセット習慣

どれも1分以内でできる、簡単な習慣から始めましょう。姿勢の崩れによる呼吸の浅さを防ぎ、脳への酸素供給を助けてくれます。

  • 3秒胸開きストレッチ——両手を体の後ろで組み、肩甲骨を寄せながら胸を開いて深呼吸を3回。所要時間は約20秒。トイレに立ったついでが続けやすいタイミングです
  • あご引きリセット——デスクワーク中1時間に1回、あごを軽く引いて耳が肩の真上にくる位置に頭を戻す。5秒キープを2回
  • 腹式呼吸タイム——背筋を伸ばして座り、お腹をふくらませるように5秒吸って5秒吐く。1分間で約6回。息を吐くときに肩の力を抜くのがコツです
1分でできる姿勢リセット3つの手順図。①両手を後ろで組んで胸を開き深呼吸3回・約20秒、②あごを引いて耳が肩の真上にくる位置で5秒キープ2回を1時間に1回、③5秒吸って5秒吐く腹式呼吸を1分で約6回、という流れを示している
3つとも1分以内。まずは1つだけ選んで試してみてください。

3つ全部を目指すと続きません。まずは1つだけ、時間の決まっている行動(トイレ・昼休み・退勤前)にくっつけると習慣になりやすくなります。

それでも姿勢が3分で戻ってしまう人へ

「正しい姿勢」を意識してもすぐ元に戻るのは、意志が弱いからではありません。姿勢は無意識にコントロールされているため、意識だけで保とうとすると長続きしないのです。

そこで効果的なのが、姿勢が崩れにくい環境をつくること。画面の上端を目の高さに合わせる、椅子を深く座って背もたれを使う、30分に一度立ち上がる——この3つだけでも、意識せずに保てる時間が伸びます。

座りっぱなしが脳に与える影響については座り続けると脳が疲れる?でも解説しています。

まとめ

  • 猫背は胸郭を潰し、1回の呼吸で入る空気を減らす
  • 脳は全身の酸素の約20%を使うため、浅い呼吸の影響が出やすい
  • 胸を開く・あごを引く・深く呼吸する、1分の習慣で対策できる
  • 意識だけに頼らず、机まわりの環境から整えると続きやすい

姿勢の乱れは肩こりや腰痛だけでなく、呼吸を通じて頭のはたらきにも関わります。まずは今日から、3つの習慣のうち1つを試してみてください。

「もっと手軽に、頭のスイッチを入れ直したい」という方には、NeuroBalance VSツールのように画面を1分見るだけで行える視覚刺激のセルフケアもあります。道具は不要で、スマホがあれば休憩時間にそのまま試せます。

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ABOUT ME
ベーさん|北九州市小倉の整体師
北九州市小倉でサロンを営む施術者です。医療・福祉分野の国家資格をもち(資格保有17年/大手自費整体グループでの勤務経験あり)、「20年後も30年後も、好きなことを楽しめる身体へ」をテーマに、ご自宅でできるセルフケアと、脳・神経の視点から身体を整える方法を発信しています。(整体施術は医療行為ではありません)
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