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「次やろう」に移れない子への関わり方|切り替えを助ける3つのステップ

「次やろう」に移れない子への関わり方のアイキャッチ画像。タブレットを見る子どもの脳内が光り、隣で父親が見守っている。急かすほど動けなくなる子に3つのステップで切り替えを助ける記事

「そろそろ終わりだよ」と何度言っても動かない。急かすと泣き出す。結局こちらが怒ってしまう——毎日そんな繰り返しになっていませんか?

切り替えができないのは、言うことを聞かないからではなく、脳が次の行動に向きを変えるのに時間がかかっているからです。そして急かすほど、その時間はかえって長くなります。今日からできる3つのステップをご紹介します。

この記事でわかること

  • 切り替えに時間がかかる子の脳で起きていること
  • 急かすほど動けなくなる理由
  • 切り替えを助ける3つのステップと声のかけ方

切り替えは「やめる」と「始める」の2つの作業

大人が「切り替え」と呼んでいるものは、脳にとっては2つの別々の作業です。

ひとつは、今やっていることから注意を引きはがすこと。もうひとつは、次の行動に注意を向け直すことです。

この2つを担う脳の働きは、年齢とともに少しずつ育っていきます。育ちのペースには個人差があり、切り替えに時間がかかる子は「わがまま」ではなく、この工程に人より時間が必要なだけです。

好きな遊びに集中しているときほど引きはがしに力が要るのは、大人も同じです。

急かすほど動けなくなるのはなぜ?

強い口調で急かすと、脳は切り替えではなく「身を守ること」に力を使い始めます。

大きな声や怒った表情は、それ自体が強い刺激です。刺激が増えると、ただでさえ手いっぱいだった脳の処理能力はさらに圧迫されます。

音や光などの感覚刺激をもともと強く感じやすいお子さんは、平常時から脳が処理する情報量が多いぶん、この圧迫がより起きやすい傾向があります。夕方に崩れやすいお子さんについては音や光がつらい子が夕方に崩れる理由もあわせてご覧ください。

結果として、切り替えに回せる余力がなくなり、固まる・泣く・逃げるという反応になります。動かないのは反抗ではなく、処理が追いつかなくなったサインです。

急かしたときと間をつくったときの比較図。急かすと刺激が増えて脳は身を守るのに手一杯になり固まる・泣く・逃げるにつながる。間をつくると脳が向きを変える余力が残り自分から動き出す
急がせるより「間」をつくるほうが、結果的に早く動き出す

切り替えを助ける3つのステップ

やることは、脳が追いつくための「時間」と「手がかり」を渡すことだけです。

切り替えが苦手な子への3ステップの図。終わりを先に伝える、1分だけ間をつくる、次の行動を1つだけ示す、の順に進める。急がせるより間をつくるほうが早いことを示している
急がせるほど切り替わらない。間をつくるほうが結果的に早い
  • ①終わりを先に伝える——「あと5分」より「あと3回すべったらおしまい」のほうが伝わります。時間よりも回数や場面のほうが、子どもには具体的だからです。ブロック遊びなら「あと3個置いたら」、テレビなら「このコーナーが終わったら」のように、活動ごとに区切りを決めておくとスムーズです。
  • ②1分だけ間をつくる——予告してすぐ動かそうとせず、ひと呼吸置きます。この1分は待ち時間ではなく、脳が向きを変えている時間です。
  • ③次の行動を1つだけ示す——「準備して」ではなく「くつ下をはこう」。指示は短く、1回に1つだけにします。

③でつまずく場合は、指示が多すぎるサインです。「あれもこれも」を1つに削るだけで、動き出しが変わることがよくあります。

「間」の1分に何をするか

②の1分を、ただ待つ時間ではなく脳を整える時間にすると、その後の動き出しがスムーズになります。

おすすめは、目を休めることです。窓の外の遠くを一緒に見る、部屋を少し暗くする、静かに座る——それだけでも、入ってくる情報が減って脳に余裕が生まれます。

NeuroBalance VSツールは、神経学に基づいて設計された視覚刺激を通じて、脳の覚醒や注意に関わる働きにアプローチするセルフケアツールです。スマホ・タブレット・PCで1分間見るだけなので、この「間」の1分にそのまま組み込めます。

「見る」だけで完結するので、じっとしているのが苦手なお子さんでも取り組みやすいのが特長です。

感じ方には個人差があります。いやがるときは無理をせず、気になる様子が続く場合は、かかりつけの医師や発達の相談窓口にご相談ください。

続けると、本人も変わっていく

この3ステップは、その場をしのぐためだけの方法ではありません。同じ順番をくり返すうちに、子ども自身が「終わり→間→次」の流れを覚えていきます。

はじめのうちは、①②③をひとつずつ声に出して伝える必要があります。ですが数週間続けると、「あと3回だよ」の一言だけで自分から片づけ始めるなど、必要な声かけが少しずつ減っていくご家庭が多いです。

続けるほど声かけが減っていくことを示す比較図。はじめの数日は毎回①②③を声に出して伝える必要があるが、数週間後には「あと3回だよ」の一言だけで自分から動き出すようになる
くり返すほど、必要な声かけは少なくなっていく

これは今日の癇癪を減らすためだけでなく、幼稚園や小学校で先生の指示に自分から動けるようになる土台にもなります。目と体の使い方を育てる工夫としては目と体をつなぐ遊びの工夫もあわせてご覧ください。

今つらい切り替えの場面を減らす工夫が、そのまま数年後の「自分で動ける」につながっていきます。今日の1回を積み重ねることが、いちばんの近道です。

まとめ

  • 切り替えは「やめる」と「始める」の2つの作業でできている
  • 急かすと脳は身を守ることに力を使い、かえって動けなくなる
  • 終わりの予告 → 1分の間 → 次の行動を1つだけ、の順で伝える
  • 「間」の1分に目を休めると、動き出しがスムーズになりやすい

切り替えられないのは、しつけが足りないからでも、お子さんの努力不足でもありません。脳が向きを変える時間が、たまたま人より必要なだけです。

今日はまず、「あと3回でおしまいね」と先に伝えることから始めてみてください。急がせる前に、追いつく時間をつくる。そのほうが、結果的に早く動き出します。


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ベーさん|北九州市小倉の整体師
北九州市小倉でサロンを営む施術者です。医療・福祉分野の国家資格をもち(資格保有17年/大手自費整体グループでの勤務経験あり)、「20年後も30年後も、好きなことを楽しめる身体へ」をテーマに、ご自宅でできるセルフケアと、脳・神経の視点から身体を整える方法を発信しています。(整体施術は医療行為ではありません)
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